先日久しぶりに内覧会に参加してきました。
「マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展」
有名なのはデルフォイという細かな手仕事のプリーツが美しいドレス。
このドレスは古代ギリシア彫刻「デルフォイの御者」に想を得たそう。
だからそのまま名前が「デルフォイ」なんですね。
フォルチュニが亡くなった時に奥さんが生産をやめにして、
今では技術が途切れてしまったそうです。
似たものはあるけれど。
それと素材の絹はなんと日本の北の方から輸入されていたとか。
フォルチュニは日本からの影響もいろいろと受けていたようで、
素材以外にもデザインや染め型でその影響が垣間見えました。
そしてドレスは色もものすごく魅力的でした。
撮影許可のなかった赤いドレスをはじめ惚れ惚れ。
色、艶のある絹の質感、プリーツの造形。
ヴェネチアングラスの紐飾り。
シンプルだけど下手なジュエリーはいらないドレスだなと感じました。
ぜひ足を運んで実際に見てみてください。
ちなみに当時はコルセットを使ったドレスが主流で、
ストンと着こなすデルフォイは画期的だったようです。
はしたないと言われまずは室内着として、
やがて上から羽織って外でも着るように。
ココシャネルと同様に女性をコルセットから解放し
自由にしたドレスのひとつなんですね。
といっても、王侯貴族が着るレベルの高価なものだったようですが。。
箱にサクッとしまえるのも
膨らんだドレスを抱えて運んでいた時代から画期的な変化。
学芸員の方は学生時代に本物を触ったことがあるそうで、
重さも羽のようにびっくりするほど軽かったとおっしゃってました。
この展覧会は、やはりデルフォイのドレスが一番の見どころと思うのですが、
フォルチュニは他にも才能がたくさん。
中でも絹を張った照明が惹かれました。
展示の照明は精密な複製だそうですが見応えあります。
(いっぱいお金を出したら今でも買えるようです!)
写真家、染色家、画家、舞台美術デザイナー
本当に多彩ですし彼のどの顔もしっかり紹介してくれた展覧会。
雲の写真、とてもかっこよかったです!
お父さんは有名な画家さん。
プラド美術館展で日本にも来ていたよう。
見に行ったけどどの絵だったのか。。気になります。
ここではほんの一部のご紹介です。
ファッションデザイナー以外の部分も取り上げてのキュレーションは
なかなかなないのではと思うのでぜひ。
ミュージアムショップにはデルフォイポーチとか素敵な小物も。
私はポストカードだけ。。
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