ジョゼフィーヌもお世話になった歴史あるジュエラー・ショーメの本気

改めて。先週の金曜日、三菱一号館美術館で開催中の #ショーメ展 の内覧会に参加させていただきました。

先週の金曜日三菱一号館美術館で開催中の
ショーメ展 の内覧会に参加させていただきました。
概要などは公式サイトがわかりやすいと思うので、
ここでは内覧会で伺ったお話と私の感想を中心に、
まずは全体の展示演出のお話しからしようかと思います。

一番の見どころはティアラだと思いますので、
一番すごかったやつをトップの写真にしました。

皇帝ナポレオン1世より贈呈された
教皇ピウス7世のティアラです。

さて三菱一号館美術館は複数の部屋が
展示室になっているタイプの美術館です。

だーっと広い箱ではないところが
親密さがあって好きなのですが、
ジュエリーという小さなものを展示するのには
すごく距離感がいいなと感じました。

でも今回いつも以上に親密感??と思ったら、
ショーメのこの展示への熱が強く、
内装にもすごくこだわっていて、
その施工のこだわり分狭くなった
という箇所もあるようでした。

実はそのこだわりを聞く前から、
展示を見始めてすぐに、
作品のモチーフとリンクした背景とか、
展示演出の細部にまで
すごく凝ってるな〜と感じていたので、
なるほどだからかと。

それもそのはず、その展示は
フランスのファッションショーの
ランウェイなどを手がけている
ベタックというチームが
担当したそうです。

そこでもショーメの力の入れ具合がわかりますが、
提案された施工案もすごく、
予算や物理的なことや時間的なことなど、
いやそれはムリ…
という案もたくさんあったそうで、
大変な現場だったことがうかがえると同時に
それだけに見応えあるなと思いました。

裏話:夜中まで作業したいと言ってきて
断るの大変だったそうです。。

そのファッションショー感は
最後の展示室に凝縮されていました。

いきなりラストからの紹介ですが次の写真がそれ。
実際は花が舞って映像が動いています。

ショーメ展

ショーメ展

かといってずっとこんなステージっぽい演出が
続いているわけではありません。

今回、ジュエリーだけでなく、
どんな風に身につけるか、
身につけられていたかがわかるような
絵画が一緒に展示されています。

ショーメ展

ショーメ展

ショーメ展

単純に絵画好きとしても嬉しいですし、
ジュエリー単体だけで見るより
感じられるものが多くて楽しめました。

あと今回、配布されているパンフレットも豪華。
売ってるものではないの?
と思いましたがここにもショーメの熱が。

ジュエリーの展示はセキュリティなども大変で、
いろんなことを調整・交渉して
出来上がった展示というのが、
担当者の方と館長さんのお話から垣間見え、
一社会人としても興味深く、
裏話を聞くことでより一層展示を楽しめました。

ちなみに三菱一号館美術館の
内覧会は何度目かなのですが、
館長さんのお話がわかりやすく、
飾らずお話くださるので、
おちゃめなキャラも感じられて
いつも楽しませていただいてます。
ありがとうございます!

では作品の魅力を。

この写真はショーメの黎明期のミューズの一人、
ナポレオンの皇妃ジョゼフィーヌの絵画。

ショーメ展

ジョゼフィーヌと言えばバラ好きで有名ですが、
やはり植物への情熱が強かったようで、
麦の穂のモチーフもその一つ。

麦の穂のは繁栄の象徴。
当時人気のモチーフになったそうです。

絵画のティアラにも取り入れられていますし、
ジョゼフィーヌが流行らせたエンパイアドレスとあわせ
こんな感じで身につけていたんだなとわかります。

そしてなんといってもポスターにもなっている
「麦の穂のティアラ」。

ショーメ展

穂がたなびくような流れを
硬質な素材で見事に表現していて
惚れ惚れします。
本当にすてき。あぁすてき。

他にも自然モチーフのステキなジュエリーが
色々と拝見できました。

ショーメ展

実は麦の穂はOne noble novelでも
アルケミスト宣誓シリーズに
豊かさのシンボルとして取り入れています。

うちはさりげなくイメージソースとして
入れていることが多いですし、
全くテイスト違いますし、
この流れで言うのも恐れ多いのですが、
シンボルと意味にこだわるブランドとして一応(^^)

One noble novel アルケミストの宣誓 ピンブローチ ハットピン

そして個人的にはやはり
想いが表されたジュエリーに惹かれます。

宝石のイニシャルを用いて、
秘密のメッセージを作り上げる
アクロスティック・ジュエリーは
ショーメがはじまりと言われています。

この3点のブレスレットも
アクロスティックジュエリー。

ショーメ展

ナポレオンからマリー=ルイーズへの結婚祝いだそうです。
一つはナポレオンの名と彼の生年月日、
一つはマリー=ルイーズの名と彼女の生年月日、
もうひとつが彼らのいろんな記念日が示されています。

他にも心の結びつきとして
リボンモチーフや射止めるクピドの矢とか、
ロマンチックなデザインがたくさんありました。

ショーメ展

いずれにしろ、どれもため息ものの美しさ。
満たされて溢れ出るタイプのため息が出まくりでした。

ショーメ展

ショーメ展

ショーメ展

ショーメ展

そしてため息といえばやはりティアラのコーナー!

先ほどご紹介した麦の穂のティアラとは別に
ティアラがずらっと並んだ部屋があります。

ショーメ展

といっても、この写真に移っているのは
本物のティアラではなく、
制作のためのマイヨショールです。
(モデルみたいなものだそう)

ホンモノでなくても、
デザイン見本がずらっと並んでいるわけで、
興奮しながら食い入るようにみました。

そして反対には完成品のティアラが
約20点ほど並んでいます。

いくつか写真とりましたが、
これこそ実物を見て欲しいです。

ショーメ展 ティアラ

ショーメ展 ティアラ

ショーメ展 ティアラ

ショーメ展 ティアラ

ティアラは年代順にならんでいるわけではなかったのですが、
内覧会で、カッティング、セッティング、地金など
技術の進化で輝きなどが変わっていく点も
注目するとおもしろいですよとの話を伺ったので、
3周目は年代にも注目して見比べてみました。

輝きの違いは写真では伝えられないですが、
2017年のデザインがあきらかに現代的な気が。

こちら↓
ショーメ展 ティアラ

こんな風に輝きの面とデザインの面で
年代を意識して見比べてみるのも
面白いと思います。

他にもティアラの飾りの一部を
取り外してブローチとしても使えるなど、
トランスフォームするジュエリーが
展示されているコーナーもみどころです。

ショーメ展 

映像を使ってその変化をみられるところもありました。

また、ショーメと日本との関わりということで、
ジャポニスムデザインの章もありました。

ショーメ展 

色々間違ってるよ…という、
もはやお約束ともいえる勘違いデザインも面白いです。
(雷神の太鼓がタンバリンとか…)

とはいえ、イタリアと日本でいうところの
ナポリタンのように?
それはそれとして独自の魅力がありますよね。

そこも面白い点でした。
と、みどころたくさんのショーメ展。
最後はしょった感ありますが、
内覧会レポートは以上です。

ぜひ足を運んで、
実際の目で本物の輝きを感じてみてください。

ショーメ展 
ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界
-1780年パリに始まるエスプリ
#三菱一号館美術館 (東京・丸の内)
〜9月17日(月)
http://mimt.jp/chaumet

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