先日、三菱一号館美術館にて行われている
パリ♥グラフィック
―ロートレックとアートになった版画・ポスター展
の特別内覧会に参加させていただきました。
最近めっきり美術館に行けておらず、
ストレスがたまっていたのもありますし、
ロートレックならキャッチーだしお洒落だし
気軽に楽しめそう~♪というノリで、
あまり前もって予習もせずに参加。
そしたら思いがけず、
いい意味で裏切られることに。
いや、正確には裏切られたのではなく、
期待通りプラスαという感じでしょうか。
キーワードはストリートからエリートへ。
しっかりイメージ通りのお洒落な部分も楽しめる、
商業向けで一般大衆が楽しんだポスター版画の世界
=ストリート
と、
プライベートなテーマを題材にした
上流階級たちが楽しんだ版画アートの世界。
=エリート
その両方が楽しめる、充実感のある内容でした。
まずはイメージ通りのキャッチーさのある、
ストリートのポスターの世界。
(左:アンリ・ド・トゥールーズ・ロートレック 《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》)
(右:テオフィル・アレクサンドル・スタンラン 《シャ・ノワール巡業公演のためのポスター》)
当時は、絵画の複製のために使われていた版画が、
店やイベントなどの宣伝として活躍するようになり、
一般大衆の目に触れ、楽しまれるように。
そしてそこから人気アーティストがでてくるという、
新しい流れが生み出された時代だったそう。
学芸員さんと青い日記帳のTakさんが
ギャラリートークでおっしゃった、
「今のインターネットの発信から人気が出て
プロになるアーティストがいるのと似てるかもしれない」
という例えがすごくわかりやすく、
それを聞いた瞬間、ブワッと当時の盛り上がり方や
勢いのようなものがリアルに感じられ、
とても興奮しました。
確かに、技術の発展と
それによるメディアの変化によって、
新しい流れができるというのは、
今の時代と似ていますよね。
(アンリ・ド・トゥールーズ・ロートレック)
原寸大の版画作品を、まるで本当に
19世紀末パリのストリートにいるかのように
演出された効果も合わさって、
当時の時代の変化を体感している気分になれました。
(アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 《ジャヌ・アヴリル(ジャルダン・ド・パリ)》)
見たことあるかも!な作品がたくさん並びます。
(アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 《シンプソンのチェーン》)
そして後半は、いい意味で裏切られた
当時のもう一面の版画の世界。
エリート階級が楽しんだ版画です。
(アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 《ムーラン・ルージュの女道化師》)
商業美術では大衆向けのわかりやすい表現が中心でしたが、
エリート階級の人たち向けには、
プライベートで楽しむためのものとして、
密やかなテーマの作品を中心に描いていたそうです。
(ピエール・ボナール 《小さな洗濯女》)
じっくり楽しむ作品というのでしょうか。
エリート階級はそれらをコレクションし、
画家も描き分けていたとか。
私もじっくり楽しみました。
サイズも小さいものが多いような。
(フェリックス・ヴァロットン《アンティミテ》)
かなりざっくりとご紹介してきましたが、
有名なロートレックの原寸大の作品や、
見たことある~!なポスターなどから、
実際の石版画や、ゴッホの浮世絵コレクションまで、
思った以上に充実感があって、
最後まで楽しめました。
会期は2018年1月8日までなので、
まだまだ期間はあります!
ロートレックは何度か見てるという方でも
楽しめる内容になっていると思うので、
おすすめですよ。
(ピエール・ボナール《乳母たちの散歩、辻馬車の列》)
屏風まで!日本の影響は大きいようです。
最後に、忘れてならない、
テンション上がるグッズコーナーについて!!
動画にさくっとまとめてみました。
出てくるグッズはほんのほんの一部です。
衝動買いご注意くださいませ。
パリ♥グラフィック―ロートレックとアートになった版画・ポスター展
http://mimt.jp/parigura/
会期:~2018年1月8日(月・祝)
場所:三菱一号館美術館
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